無 題

透明な袋に混じる黒ビニールに違和を感じ

それはたしか古い記憶

いや

トイレが似合う私は

いつも掃除当番だったな

月だと思って二度見した

下を向いて歩こう アフリカマイマイがいる

唯一の合法的な八重歯

これでさえも恥ずかしく

顎をさする湯気は

私よりも自由であるのだろうか

自己の確立とか

あそびたいとか、ペースを守りたいとか

そういう意味ではなく

死くらい主体があってもいいのに

親というリモコンが

私に赤外線を当てているのだが

やけに体温は生々しく

動く

動く

足の裏が汚れている

黒いのは

誰の